日本代表を縁の下で支える〝31人目の侍〟がいる。大谷翔平(エンゼルス)の専属通訳として知られる水原一平さん(38)。栗山監督が日本ハムで指揮を執っていた2013年から5年間にわたって通訳として活躍し、今大会はチーム通訳として帯同する。不動のリードオフマンとして人気沸騰中の日系選手、ヌートバー(カージナルス)の招集も、実は水原さんの力添えが大きかった。
「面識がなかったので、『怪しいものではないんですけど』と(笑い)。まずは日本代表でプレーすることに興味はあるかと尋ねました」。昨オフ、水原さんが交流サイト(SNS)のダイレクトメッセージ(DM)で連絡を入れたのが始まりだった。ヌートバーの返事は早かった。「食いつき気味で『めちゃくちゃやりたい』と」。そこからは電話で連絡を取り、見事招集へとつながったという。
WBCに向け、ここ1年間は日系選手の情報も日本チームへ細やかに提供してきた。栗山監督は「(対象選手への)確認も全部やってくれた。表になってないところで、本当に一平が一生懸命頑張ってくれた」と頭を下げる。指揮官たっての希望で、通訳としてチーム入りが決まった。