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青函トンネル開業から35年 老朽化、補修コスト増

青函トンネルが開業。津軽海峡を抜けて青森側トンネルを出る一番列車の特急「はつかり10号」 =1988(昭和63)年3月13日午前8時42分、本社ヘリから
青函トンネルが開業。津軽海峡を抜けて青森側トンネルを出る一番列車の特急「はつかり10号」 =1988(昭和63)年3月13日午前8時42分、本社ヘリから

津軽海峡の海底を通る青函トンネルは13日、開業35周年を迎えた。北海道新幹線や貨物列車が走り交通、物流の大動脈となっているが、設備は老朽化し、補修コストが5年前と比べ倍増。地元などでは経済の起爆剤として「第2トンネル」建設構想に期待が集まるが、膨大な予算が必要で具体化には至っていない。

鉄道建設・運輸施設整備支援機構によると、青函トンネルは1964年に掘削が始まり、88年3月に開業。全長53・85キロで、2016年3月には北海道新幹線の新青森―新函館北斗が開業した。

青函トンネルに入る北海道新幹線=2016年3月、青森県今別町
青函トンネルに入る北海道新幹線=2016年3月、青森県今別町

観光や物流の活性化をもたらす一方で、塩水が浸入し、湿度が高いといった海底トンネル特有の環境が影響し、内壁のゆがみやレール、架線の傷みが進行。JR北海道によると、維持管理費は5年前に年間約20億円だったのが直近は40億円前後と倍増し、今後も減る見込みはない。

青函トンネル内でレールを交換する作業員=2016年5月(JR北海道提供)
青函トンネル内でレールを交換する作業員=2016年5月(JR北海道提供)
青函トンネル内で架線の張り替え工事をする作業員=2017年12月(JR北海道提供)
青函トンネル内で架線の張り替え工事をする作業員=2017年12月(JR北海道提供)
青函トンネルで排水ポンプの配管工事をする作業員=2017年12月(JR北海道提供)
青函トンネルで排水ポンプの配管工事をする作業員=2017年12月(JR北海道提供)
青函トンネルを抜ける北海道新幹線=2016年3月、北海道知内町
青函トンネルを抜ける北海道新幹線=2016年3月、北海道知内町
北海道函館市で開かれた第2青函トンネル構想の早期実現を目指す講演会=12日
北海道函館市で開かれた第2青函トンネル構想の早期実現を目指す講演会=12日


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