約2万2千人の犠牲者を出した東日本大震災から丸12年となった11日、近畿各地でも東北の犠牲者らを追悼する行事が行われた。
奈良市の世界遺産・東大寺の大仏殿では犠牲者の慰霊法要が営まれた。11人の僧侶が読経し、地震発生の午後2時46分に境内の鐘を突いた。約40人が参列。参拝客も足を止め、手を合わせていた。橋村公英別当は「(災害は)必ず起こるものだと思い出して、次に来る災害時の力になるよう、多くの人に伝えていくことが大事だ」と話した。
また、和歌山県高野町の高野山真言宗総本山金剛峯寺では「東日本大震災十三回忌法要」が営まれた。被災地の宮城県南三陸町と金剛峯寺、高野山東京別院(東京都港区)の3カ所を初めて中継でつないで、オンラインでも配信した。
今川泰伸宗務総長(62)ら約30人の僧侶が読経し、参拝客は手を合わせて犠牲者の冥福と被災地の復興を祈った。高野山の聖地・奥の院に立つ高さ約5メートルの東日本大震災物故者慰霊碑の前でも法会を営んだ。