東日本大震災で津波に襲われ、関連死を含め計11人の死者・行方不明者が出た茨城県北茨城市で開かれた追悼式。市幹部ら約50人が海岸近くの慰霊の塔に集い、午後2時46分にサイレンが鳴ると、静かに目を閉じて黙とうした。豊田稔市長は「12年の月日が流れたが、震災の教訓を風化させずに後世へ伝えることが経験者の責務だ」と継承を誓った。
夫と参加した北茨城市の主婦(70)は自宅が津波で全壊した。自身は避難して助かったが、「地震が来ると思い出して動揺することがある。あの日を忘れずに進んでいきたい」と献花台に花をささげた。
同市では震度6弱、最大6・7メートルの津波を観測した。