第15回スイーツ甲子園ペコちゃん賞のおかやま山陽高校 不二家「スマイルスイッチ部」とコラボスイーツ開発 門出を彩る『苺のハッピートゥンカロン』、3月4~31日に期間限定販売

スイーツをもっと楽しく! スイーツで世界中を笑顔にする! 洋菓子老舗の不二家が昨年9月に始動させたプロジェクト「スマイルスイッチ部」は、ケーキで世の中を最高に「ハッピー」にするため、数々の楽しい企画を展開している。

3月に登場するのは、昨年9月に開催された第15回スイーツ甲子園(産経新聞社主催)でペコちゃん賞に輝いたおかやま山陽高校(岡山県浅口市)の高校3年生チーム「Merci(メルシー)」の3人。賞の特典でもあるスイーツ共同開発に奮闘し、『いっしょに! Smile Switch! 苺のハッピートゥンカロン』を完成させた。

入学から一緒に製菓を学び、新型コロナウイルス感染拡大の影響で練習ができない時期も続いた。スイーツ甲子園決勝大会では冷凍庫の温度トラブルで悔し涙も流した。それでも、「スイーツ作りに夢中で打ち込んだ高校生活だった」と声をそろえる。

卒業という門出の季節に、ありったけの思い出と感謝と笑顔を込めて-。スマイルスイッチ部員として、“最高のハッピー”をケーキでお届けする。3月4日~31日まで、全国の不二家洋菓子店舗で期間限定発売する。

不二家と高校生3人が共同開発した『いっしょに! Smile Switch! 苺のハッピートゥンカロン』(税込540円、写真左は不二家提供)=今年1月20日、岡山県浅口市のおかやま山陽高校
不二家と高校生3人が共同開発した『いっしょに! Smile Switch! 苺のハッピートゥンカロン』(税込540円、写真左は不二家提供)=今年1月20日、岡山県浅口市のおかやま山陽高校
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ケーキは、笑顔のスイッチ!

不二家は明治43(1910)年の創業以来、100年以上にわたり菓子を作り続けてきた。時代の変化をとらえながら、ミルキーやルックチョコレート、カントリーマアムなど、さまざまな商品を誕生させ、親しまれてきた。

スマイルスイッチ部は、昨年9月から活動を開始。がんばったとき、うれしいとき、大変なとき…。どんなときも、ケーキや菓子を食べると気持ちが明るくなる。そんな“笑顔のスイッチ”で、世界中の人々と毎日を応援していこうという願いが込められている。

入部資格はただ一つ。ケーキが好きなこと。作る人、食べる人、製菓に携わる人など、多くの人と一緒にケーキの魅力を発信していくプロジェクトだという。

第1弾では、SNSでのアンケート結果を具現化させたオリジナルケーキ『いっしょに! Smile Switch! チョコ×バナナケーキ』を発売している。

そして今回、スマイルスイッチ部に参加したのは、おかやま山陽高校製菓科3年生の藤井帆南さん、妹尾実怜さん、梶原唯楓(いぶき)さんのチームだ。

第15回スイーツ甲子園決勝大会では、食感のアクセントとしてスペインの伝統菓子を使うといったアイデアを駆使したクリスマスケーキを作りあげた。協賛した不二家からペコちゃん賞を贈られ、賞の特典として共同開発のチャンスを手にした。

スイーツ甲子園決勝大会で審査に臨む3人。世界中の菓子を研究したケーキ『モモンウールー』でペコちゃん賞に輝いた=昨年9月25日、横浜市西区の国際フード製菓専門学校
スイーツ甲子園決勝大会で審査に臨む3人。世界中の菓子を研究したケーキ『モモンウールー』でペコちゃん賞に輝いた=昨年9月25日、横浜市西区の国際フード製菓専門学校

不二家の強み×高校生のこだわり

「お客さまの気持ちになって、どのようなケーキを受け取ったらうれしいのかを考えてみてほしい。高校生ではあっても不二家の一員になったつもりで、自由な発想とアイデアをぶつけ、スマイルスイッチ部の新商品を提案してほしい」

共同開発は昨年10月、東京と岡山をオンライン会議でつないでスタートした。不二家の洋菓子製品開発担当者らの言葉に当初は緊張した表情を見せながらも、「卒業や入学の季節は春でもあるので、明るいケーキを。旬の果物やトレンドも取り入れていきたい」と意気込んだ。

3人は7つもの案を提示して、不二家の担当者らと工場での製造工程、原材料、流通といった側面も考慮しながら、マカロンの一種で韓国発祥とされる“トゥンカロン”を最終候補に挙げた。マカロンよりもひと回りサイズが大きいため、間にたっぷりのクリームなどを挟みこんで、ボリュームやデコレーションといったバリエーションを楽しむことができるという。

マカロンは現在、不二家の人気商品の一つになっている。キャラクターデザインなどをマカロンの上に鮮やかに転写する技術を誇る。不二家の強みと高校生の感性を掛け合わせた商品作りを目指すことに決まった。

オンライン会議を重ね、アイデアを絞りこんでいった。藤井さんは「春、お祝い、卒業など、キーワードを散りばめると、逆にアイデアが浮かばなかった。アイデア出しが一番難しかった」という
オンライン会議を重ね、アイデアを絞りこんでいった。藤井さんは「春、お祝い、卒業など、キーワードを散りばめると、逆にアイデアが浮かばなかった。アイデア出しが一番難しかった」という

「クリームの層の色がきれいだけれど、少し物足りない感じ。サクサクとした食感を加えたい」

「お客さまが運ぶ途中、トゥンカロンが倒れてしまうかも。横に倒す形で紙カップなどに入れたら安定して、見た目もおもしろいのでは」

「転写のデザインは、春爛漫(らんまん)でポップな感じでいこう」

試作品を囲んだ意見交換会では、ケーキ作りのプロである不二家社員たちと対等にアイデアを出した。オンライン会議は3回にわたって行われ、今年1月におかやま山陽高校で最後の試食会が行われた。

試食用ケーキを高校に届けた不二家洋菓子事業本部の中澤雪乃さんは、「食感など商品としてのバランスにもこだわり、お客さまが楽しんでくれることを考えてくれた。幸せな気持ちがつながっていくケーキができたと思う」と胸を張った。

ほぼ完成に近い形のケーキと初対面。最初は真剣な表情だったが、「めちゃくちゃ、かわいい!」と満足そうだった
ほぼ完成に近い形のケーキと初対面。最初は真剣な表情だったが、「めちゃくちゃ、かわいい!」と満足そうだった

最高にハッピーになれるケーキ

『いっしょに! Smile Switch! 苺のハッピートゥンカロン』は、税込540円。トゥンカロンの間にピスタチオクリームとカスタードクリームを挟み、クリームの中には食感のアクセントとしてマシュマロをしのばせた。さらに、クリーム表面には、カリッとした桜フレークをトッピング。転写は、ペコちゃんが笑顔でウィンクしているデザインにした。髪飾りのリボンは、おかやま山陽高校の制服のリボンの色と合わせた赤にする遊び心も。横倒しで紙カップに収め、クリームの鮮やかな層が見えるようにして、ユニークな見た目に。上に旬のイチゴをあしらって華やかさを演出した。

幼いころから親しんできた不二家のケーキ。一口ほおばるとこの笑顔。喜怒哀楽があふれた高校生活の思い出と感謝の気持ちを込めて。店舗のさらに向こう側、だれかを幸せにするケーキを完成させた(写真左は不二家提供)
幼いころから親しんできた不二家のケーキ。一口ほおばるとこの笑顔。喜怒哀楽があふれた高校生活の思い出と感謝の気持ちを込めて。店舗のさらに向こう側、だれかを幸せにするケーキを完成させた(写真左は不二家提供)

3人を見守ってきたおかやま山陽高校の三谷真歩主任は、「ケーキが完成して、本当にうれしそうな顔をしている。1年生からずっと一緒の3人。いつも話し合いながら目標に向かって努力してきた。スイーツ甲子園のときも今回の共同開発も、高校生らしく、無理な背伸びをせず、等身大の挑戦を大切にするようにだけ伝えてきた。貴重な経験を社会に返していける人になってほしい」と目を細めた。

3人は卒業後、高校で学んだ製菓の知識を土台に、進学や就職とそれぞれの道を歩いていく。パティシエ、カフェ開業、パン屋で働くこと…。夢の実現に向けて道の途中だが、希望と笑顔にあふれている。

チームをリーダーとして引っぱってきた藤井さんは「スイーツ甲子園に向けて約半年間、必死にケーキ作りを練習した。高校生活ではいろいろなことがあったけれど、あの打ち込んだ時間が一番の思い出で、高校生らしい青春を味わうことができた。その結果、最後に自分たちのアイデアを詰め込んだケーキがお客さまに届く経験ができてうれしい」と振り返る。

豊かに感情を表現する妹尾さんは「マカロンはサックサク、カスタードとピスタチオのクリームが想像以上に合っていて、感動するくらいおいしい。緑、白、赤とバランスのいい色合いで見た目もかわいい」と笑う。そして、トゥンカロンのアイデアの端緒を作った梶原さんは「卒園や卒業といった門出を祝うことがテーマの一つ。卒業は寂しい気持ちもあるけれど、このケーキを食べて、明日もがんばっていこうという気持ちになってほしい」と話している。

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提供:不二家

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