三菱UFJ銀行系のスタートアップ(新興企業)の支援拠点「MUIC Kansai(ミューイック・カンサイ)」(大阪市)などは2日、関西エリアの観光情報を集約したデジタル地図を公開した。2025年大阪・関西万博の来場者を会場外の周遊に導く狙いがあるという。
ミューイックと地図サービス会社のストローリー(京都市)、関西観光本部が連携し、昨年6月に始めたプロジェクトで、現在は大阪や京都など2府3県の自治体や観光協会による12カ所の地図を見ることができる。万博に向けて参加者を増やすとしている。
利用者はスマートフォンなどで「関西広域デジタルマップ」のインターネットサイトに接続。関西広域の地図上に表示される地域名を選択すると、自治体などが作成している観光情報を盛り込んだイラストの地図が表示される。自分がどの位置にいるのか視覚的に把握することもできる。
これまで各自治体などが個別に作成し、公開していた地図を集約しただけでなく、混雑状況や新店舗などの情報も素早く提供できる。発信側は利用者の移動ルートの情報を得ることができ、観光戦略立案にも役立つという。
ミューイックの担当者は「関西を統一した観光メディアがないことが課題だったが、この地図で広域の情報を提供することで関西一円の誘客が可能になる。万博来場者に活用してもらえるよう、万博主催者との連携も進めたい」と話す。