「ウクライナへの関与を再確認」バイデン大統領がキーウ電撃訪問

20日、ウクライナ首都キーウで、ゼレンスキー大統領(右手前)と話すバイデン米大統領(ロイター)
20日、ウクライナ首都キーウで、ゼレンスキー大統領(右手前)と話すバイデン米大統領(ロイター)

【キーウ(キエフ)=遠藤良介】バイデン米大統領が20日、ウクライナの首都キーウを電撃的に訪問した。バイデン氏のウクライナ入りは昨年2月24日のロシアによる軍事侵攻以降で初めて。侵攻から1年の節目を前に抗戦を続けるウクライナとの連帯や、ウクライナに対する支援の継続を誇示する狙いだ。

バイデン氏は21~22日、隣国のポーランドを訪問する予定になっている。キーウ入りに関する日程は安全上の理由から公開されていなかった。

バイデン氏は声明を発表し、ウクライナ訪問を通じて「ウクライナの民主主義に対する揺るぎない関与を再確認する」と表明。ゼレンスキー大統領と会談し、弾薬や防空レーダーなどを含む「重要な兵器」の供与を発表する意向を示した。週内には対露追加制裁も発表する方針とした。

ウクライナの地元メディアは、バイデン氏がゼレンスキー氏とともにキーウ市内を散策する映像を放映した。ウクライナ大統領府はバイデン氏の訪問について「全てのウクライナ人に対する支持を示すものであり、極めて重要な意味を持つ」と感謝の意を示した。

バイデン氏は21日にポーランドの首都ワルシャワで同国のドゥダ大統領と会談し、その後、ウクライナ侵攻1年に合わせた演説を行う。22日にはNATOに加盟する中東欧9カ国の枠組み「ブカレスト9」の首脳らと会談し、対露抑止の最前線にある中東欧諸国との結束を図る。

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