過去に出演したアダルトビデオ(AV)のデータがインターネット上に流出したのは管理に不備があったとして、タレントの渋谷果歩さんが16日、堺市の制作会社や監督に対して740万円の損害賠償を求めて東京地裁に提訴した。代理人弁護士によると、データ流出で当事者が提訴に踏み切るのは異例という。
渋谷さんは東京都内で記者会見し、女性が出演を強要されることを防ぐためのAV出演被害防止・救済法が昨年施行されたことを念頭に「今だからこそ(主張を)聞いてもらえるチャンスだ」と訴えた。
訴状によると、平成28年に撮影され29年ごろから販売された2作品のモザイク処理されていない無修正版が、昨年1月ごろ、ネット上に流出していたことが判明。「よーいスタート」などの音声が入った未編集のデータだった。
制作会社の担当者は「訴状が届いておらず、内容が具体的に分からないためコメントは控える」としている。