北朝鮮は8日夜に平壌で行った軍事パレードで、金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党総書記の娘の存在を前面に押し出す広報戦略を取った。次世代まで金体制を守り抜く朝鮮人民軍というイメージを演出する狙いとみられる。体制を守る最大の武器として大陸間弾道ミサイル(ICBM)など戦略・戦術兵器も誇示。今後は核実験をちらつかせて中国から支援を引き出そうとする手法も駆使するとの分析も出ている。
正恩氏は「金ジュエ」とされる娘と手をつないで赤絨毯を歩いて会場入りした。ひな壇の上でも娘と顔を寄せ合い観覧する様子を北朝鮮メディアが報じた。
軍創建75年を記念する7日の宴会では、正恩氏と李雪主(リ・ソルジュ)夫人の間に娘が座り、後ろに軍首脳が立つ写真が公開された。あたかも正恩夫妻や将軍らが娘を取り囲んで守るような構図だ。