ローマ帝国の興亡を描いた「ローマ人の物語」(全15巻)などで知られるイタリア在住のベストセラー作家、塩野(しおの)七生(ななみ)さん(84)が松山市で講演し、長年にわたりヨーロッパで暮らし、その歴史を書いてきた経験を披露した。塩野さんは現在描いている構想として「日本の20代に入ったばかりの若い人をイタリアに呼びよせるため、個人財団を作りたい」と語った。
松山に来たかった理由
塩野さんは昭和12年、東京都生まれ。学習院大学文学部哲学科を卒業し、イタリアへ渡った。43年から執筆活動を始め、「ルネサンスの女たち」を手始めに多くの著作を発表してきた。