キヤノン ゼロコロナ終了の中国市場で旅行時のカメラ需要狙う

新商品発表会に出席したキヤノン中国の小沢秀樹社長=8日、北京(共同)
新商品発表会に出席したキヤノン中国の小沢秀樹社長=8日、北京(共同)

【北京=三塚聖平】キヤノンの中国現地法人は8日、北京市内で記者会見し、ミラーレス一眼カメラの新商品「EOS(イオス) R8」と「EOS R50」を公開した。中国政府が昨年末に「ゼロコロナ」政策を撤回して行動制限が無くなったために中国国内では旅行に出る人が増えており、同社は旅行時のカメラ需要を取り込む考えだ。

両商品とも、今年春の発売を予定している。いずれも小型軽量化し、旅行中に携帯するのに適しているとアピールする。同社は、「旅行」がカメラの主要な購買理由になっていると説明している。

小沢秀樹キヤノン副社長執行役員(キヤノン中国社長)は記者会見で、「中国市場は本社も重要視している」と強調。中国では足元で感染拡大の波が落ち着いて旅行に出る人が増えているなどとして、「2023年は大いに期待している」との考えを示した。

中国文化観光省によると、1月下旬の春節(旧正月)の大型連休期間中に、国内旅行者数は推計で延べ3億800万人に上った。前年比で約23%増だった。また、中国政府は今月6日、約3年間停止していた海外への団体旅行を一部解禁しており、海外旅行も回復に向かうとみられている。

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