“スーパー一般ランナー”を全力応援 大阪国際女子マラソン×HOKAのコラボ

1月29日に開催された大阪国際女子マラソン。ヤンマースタジアム長居(大阪市東住吉区)の改修工事に伴い、発着点がヤンマーフィールド長居(同)となるなど12年振りにコースが一部変更になった同大会は、フルマラソンの参加資格が3時間7分以内を突破した女性ランナーという、国内屈指のハイレベルなマラソン大会である。

同大会はオリンピックや陸上世界選手権の選考会を兼ねるため、優勝候補に注目が集まる一方で、招待選手や準招待選手を除く、一般選手(今回のエントリー数は294人)も“エリートランナー”といえる選手たちだ。そのようななか、より大会を盛り上げ、出場全選手を応援するべく、大会事務局は今回、エリートランナーでありながら、「一般選手」として、ひと括りにされていた選手たちを「スーパー一般ランナー」と呼称することとした。

この動きに呼応したのが、米国デッカーズ社が世界展開するランニングシューズブランド「HOKA」だ。さまざまなハードルを乗り越えて出場した女性ランナーを応援、称賛するHOKAのデジタルとリアルの両面での取り組みを紹介する。

大阪市内に「スーパー一般ランナー」の大型広告が出現

JR大阪駅近くの地下街
JR大阪駅近くの地下街

JR大阪駅そばの地下ストリート、約60メートルにわたる桜橋アベニューの壁面全体に掲出された巨大広告を彩るのは、120人を超える女性ランナーたちのプロフィール写真。真剣な表情で疾走する姿、ランニング後のリラックスした姿などアルバムのように掲出されている写真は、ひとり一人の人生そのままにバラエティに富んでいる。今回の大阪国際女子マラソンに出場できるのはフルマラソンで3時間7分以内の実績を持つランナーのみ。子育て、学業といった日々の生活の中で、トレーニングを積み重ね、出場切符を手にした292人の女性たちに「あなたはスーパー一般ランナーだ」のメッセージが贈られた。

大阪メトロ御堂筋線・梅田駅のデジタルサイネージ
大阪メトロ御堂筋線・梅田駅のデジタルサイネージ

大阪メトロのメーンターミナル、御堂筋線梅田駅の北行きホームに設けられている全長約40メートルの巨大な梅田メトロビジョンと12面のデジタルサイネージで構成される梅田ホームビジョン。全国最大級のビジョンをジャックしたデジタルサイネージ広告は迫力満点だ。ビジョン全体に女性ランナーたちの写真やメッセージなどが次々に流れ、刻一刻と変化する映像に多くの人が目を奪われた。

長居にもロングボードとブースを設置

大会当日、ヤンマーフィールド長居の横に設置されたロングボード
大会当日、ヤンマーフィールド長居の横に設置されたロングボード
HOKAブースでは最新のランニングシューズを展示
HOKAブースでは最新のランニングシューズを展示

大阪国際女子マラソン開催日の1月29日、スタート・フィニッシュ地点となる大阪市東住吉区のヤンマーフィールド長居(長居第2陸上競技場)の屋外では、全ランナーの名前とゼッケンナンバーを顔写真付きで紹介するロングボードが設置された。ランナーたちは、スタート前のウォーミングアップの合間を縫って、自らの写真の前で家族や友人たちと記念撮影を楽しみ、和やかな表情を見せた。また、隣接するヤンマースタジアム長居の前にはHOKAブースも設けられ、最新モデルのランニングシューズやウェアなどが展示された。

ランナーひとり一人にフォーカスした広告を全国展開

JR大阪環状線・福島駅
JR大阪環状線・福島駅
スーパースポーツゼビオ LINKS UMEDA店
スーパースポーツゼビオ LINKS UMEDA店

HOKAは全国規模で屋外広告を展開するにあたり、東京、大阪をはじめ、北海道、埼玉、神奈川、愛知、京都、和歌山、徳島、福岡の16人の女性ランナーをピックアップ。各地域の主要駅やスポーツ用品量販店で、それぞれの地元出身のランナーをプロフィール写真とともに紹介した。開催地の大阪ではJR福島駅や大阪駅近くのスーパースポーツゼビオ LINKS UMEDA店などで、今田麻紀子さんを紹介。地元からの称賛はランナーのモチベーションアップにつながるに違いない。

ランナーひとり一人の名前が入ったのぼり
ランナーひとり一人の名前が入ったのぼり

今回の大阪国際女子マラソンでは、全ランナーひとり一人の名前が入ったのぼりが準備された。長居公園の周回道路で数百メートルに渡ってのぼりを掲げる役目を担ったのはランナーの家族や友人、ボランティアの皆さん。数百メートルに渡って、ブルーに染められた全ランナーののぼりが波のように風にたなびく中、ランナーたちは熱い声援を受けながらコースを駆け抜けた。

御堂筋沿いに期間限定のポップアップストア

「HOKA OSAKA MIDOSUJI POP UP STORE(ホカ 大阪御堂筋 ポップアップストア)」
「HOKA OSAKA MIDOSUJI POP UP STORE(ホカ 大阪御堂筋 ポップアップストア)」
大会前日と当日にはスーパー一般ランナー全選手を招いたイベントが開かれた
大会前日と当日にはスーパー一般ランナー全選手を招いたイベントが開かれた

世界的なブランドショップが立ち並ぶ大阪のみならず日本を代表するストリートとして知られる御堂筋。その中で、海外からの買い物客も多く、一際華やかな心斎橋エリアに昨年12月16日にお目見えしたのが「HOKA OSAKA MIDOSUJI POP UP STORE(ホカ 大阪御堂筋 ポップアップストア)」だ。10月22日までの期間限定で、HOKAのブランドコンセプトを発信している。

ファサード(建物の正面外観)はHOKAのブランドカラー、ブルーをアクセントに木目を組み合わせた都会的で落ち着いたデザイン。1階のショッピングフロアでは、HOKAのランニングをはじめ、トレイルランニング、ハイク、ライフスタイルのフットウェアからトレーニングウェア、アクセサリーなどHOKAの最新商品を販売している。最新のランニングシューズを履いて試走ができるトレッドミルを完備。3Dスキャンで足のサイズや形を計測した上でシューズについてのアドバイスを受けることもできる。

2階はイベントスペースとなっており、大会前日には元マラソン選手でHOKAアンバサダーの福士加代子さんを招いたトークイベントが開かれたほか、スーパー一般ランナー全選手には最新のランニングシューズが贈呈された。

「スーパー一般ランナー」の2人にHOKA賞

HOKA賞を受賞した須河内さん(左)と楢崎さん
HOKA賞を受賞した須河内さん(左)と楢崎さん

今回の大阪国際女子マラソンでは、困難を乗り越えて大会に出場、完走した「スーパー一般ランナー」に贈られる「HOKA賞」が初めて設けられ、福岡県の須河内和実(すごうち・なみ)さんと岡山県の楢﨑由麻(ならさき・ゆま)さんが選ばれた。大会に熱い思いを持って臨み、多くの人に励ましや希望を与えた姿が評価された。

ゴール前で力走する須河内さん
ゴール前で力走する須河内さん

須河内さんは、3歳の男の子と1歳の女の子の育児と家事に忙しい日々を送る中、毎日、家族が就寝中の午前4時に起床してトレーニングを積んでいるという。大阪国際女子マラソンへの出場は今回がはじめて。レベルが高い大会ということもあり、躊躇する気持ちもあったが、「夢と目標を持って頑張っている姿を家族に見てもらいたい」という思いから出場を決意。「長居公園の周回道路でのぼりを持って応援してくれている家族の姿を見た時、参加して本当によかったと思いました。今回の受賞は私だけでなく家族にとっても最高の思い出になります」と須河内さんは表情をほころばせた。

記念楯とともに笑顔をみせる楢﨑さん
記念楯とともに笑顔をみせる楢﨑さん

大阪国際女子マラソン3回目の出場となる楢﨑さんは、日ごろ、トレーニングに取り組む自分を支えてくれている家族や「走り」を通じて知り合った仲間や友人に、自己最高のパフォーマンスを発揮することで恩返しをしたいという思いで参加した。今回、「スーパー一般ランナー」と呼ばれるようになったことで、最高のモチベーションでスタートラインに立つことができたという。自己最高のタイムでゴールすることができたのもそのおかげと感じている。楢﨑さんは「苦しい時も自分に向き合ってトレーニングを続けてきたことが報われたように思います。更に研鑽を積んで来年も大阪国際女子マラソンに出場したい」とうれしそうに話した。

昨年に続いて大会に参加した上さん
昨年に続いて大会に参加した上さん

スーパー一般ランナーは、ひとり一人が様々な思いを抱えながら日々のトレーニングに取り組んでいる。埼玉県の上明子(かみ・あきこ)さんは夫を亡くした悲しみを乗り越えて参加した昨年に続いて今年も大阪国際女子マラソンに参加。「心の支えになってくれている娘に、スーパー一般ランナーとして走っている姿を見せることができました。今回の経験を糧にこれからもトレーニングを頑張りたい」と話した。

今回のプロモーション展開を通じて、普段はあまりスポットライトが当たらない一般ランナーに焦点をあてたHOKAの取り組みは稀有であり、多くの注目を集めたといえそうだ。さまざまなハードルを乗り越えて出場し完走した「スーパー一般ランナー」の姿勢が、より多くの人々に“走る楽しさ“や”チャレンジする楽しさ”を呼び起こしたのではないだろうか。

HOKA公式サイト

提供:デッカーズジャパン合同会社

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