呼びかけに無言 フィリピンから2容疑者到着 広域強盗

日本に強制送還され成田空港に到着した藤田聖也容疑者(中央)=7日午後、成田空港(桐原正道撮影)
日本に強制送還され成田空港に到着した藤田聖也容疑者(中央)=7日午後、成田空港(桐原正道撮影)

全国で相次ぐ強盗事件を巡り、警視庁は、事件の指示役とみられ日本人特殊詐欺グループのメンバーで、フィリピン政府から強制退去処分を受け、窃盗容疑で逮捕された藤田聖也(としや)(38)、今村磨人(きよと)(38)両容疑者が7日午後、航空機で成田空港に到着した。警視庁は身柄を警察署に移送し、詐欺事件の捜査を進め、強盗事件への関与についても追及する方針。

フィリピンから成田空港に到着した今村磨人容疑者=7日午後、成田空港(鴨川一也撮影)
フィリピンから成田空港に到着した今村磨人容疑者=7日午後、成田空港(鴨川一也撮影)

2人を乗せた航空機は7日午後2時35分ごろ、成田空港に着陸。航空機の後部に座っていた2人は、他の乗客が下りた午後3時15分ごろ、フィリピン出国時と同様の黒色の半袖Tシャツに青っぽい半ズボンにサンダル、白いマスク姿で到着ロビーへ姿を見せた。

2人は報道陣からのフラッシュを一斉に浴びながら、警視庁の捜査員らに両脇を囲まれてゆっくりとした足取りで進んでいった。前を歩く藤田容疑者は伏し目がちで、後ろを歩く今村容疑者は前を見ながらも時折左右に目を向けていた。

警視庁が用意した車両に乗り込む前、報道陣から事件について問いかけられたが、2人は無言で乗り込み、東京都内の警察署へ移送されていった。

警視庁は6日、移送を受けるため、捜査員約15人を現地に派遣。7日午前に現地を航空機で発ち、同日午後、公海上に入った段階で逮捕した。

2人は仲間と共謀して、平成31年4月と令和元年11月、警察官らをかたって東京都足立区の男女2人に「不正に残高照会されている」などと電話し、キャッシュカードを盗むなどした疑いがある。

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