金融政策を大きく左右する日本銀行の総裁・副総裁人事が大詰めを迎え、日本経済新聞が「雨宮正佳副総裁(67)に総裁就任を打診した」と報じた。
この報道を受け、金融緩和政策が当面継続されるとみた株式市場は続伸する一方、金融緩和の見直しを織り込んで株価を伸ばしていたメガバンク株は軒並み大きく値を下げた。円安も進んだ。
日銀総裁人事をめぐっては、黒田東彦総裁(78)を支えてきた雨宮氏が当初から最有力候補とみられてきた。これに対抗する形で、金融緩和の修正に積極的とされる中曽宏前副総裁(69)も有力候補と取り沙汰されてきた。中曽氏は黒田氏の前任の白川方明前総裁(73)の路線に近く、正統的な金融政策を志向するとみられている。