比から移送の2容疑者逮捕 警視庁

今村磨人容疑者(右)と藤田聖也容疑者(フィリピン司法省提供)
今村磨人容疑者(右)と藤田聖也容疑者(フィリピン司法省提供)

全国で相次ぐ強盗事件を巡り、警視庁は7日午後、事件の指示役とみられ日本人特殊詐欺グループのメンバーで、フィリピン政府から強制退去処分を受けた藤田聖也(38)、今村磨人(38)両容疑者について、航空機内で窃盗容疑で逮捕した。

警視庁は6日、移送を受けるため、捜査員約15人を現地に派遣していた。7日に現地を航空機で発ち、公海上に入った段階で逮捕した。

2人は仲間と共謀して、平成31年4月と令和元年11月、警察官らをかたって東京都足立区の男女2人に「不正に残高照会されている」などと電話し、キャッシュカードを盗むなどした疑いがある。

2人のほかにも警視庁は、小島智信(45)とグループのリーダー格とみられる渡辺優樹(38)の両容疑者も窃盗容疑で逮捕状を取得し、身柄の引き渡しを要請している。2人はフィリピン国内で刑事裁判の取り消しを求める審理が継続していたが7日、棄却の判断が示され、近く移送される見通し。

藤田、今村両容疑者は7日に先行帰国し、日本とフィリピンの両政府は残る2人についても移送に向けた協議を続けていく。警視庁は詐欺事件の捜査を進め、強盗事件への関与についても追及する方針。

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