韓国産のアサリを熊本県産と偽って販売したとして、福岡県警は6日、食品表示法違反の疑いで、熊本県荒尾市の水産加工会社「熊水」の会社役員、植野樹容疑者(56)=福岡市西区石丸=を逮捕した。「国産でなければ売れない状況だった」と容疑を認めているという。
福岡県警によると、熊水は、令和2年~昨年に産地を偽装したアサリ約8260トンを販売し、約28億円を売り上げていた。
逮捕容疑は、福岡市内の知人男性2人とそれぞれ共謀し、2年5月~3年7月と3年8~11月に、韓国産のアサリを熊本県産と、事実とは異なる表示をして販売したとしている。
熊水の産地偽装をめぐっては、7千トン超の輸入アサリを熊本県産と偽って販売したとして、昨年12月に九州農政局が食品表示法に基づき、是正を指示。同社は「販売先の要望だった」と産地偽装を認めていた。