米地質調査所(USGS)によると、トルコ南部ガジアンテプ県付近で6日午前4時17分(日本時間同10時17分)ごろ、マグニチュード(M)7・8の地震があった。震源の深さは17・9キロ。トルコや隣国シリアの当局などによると、 2300人以上が死亡し、 1万人以上が負傷した。倒壊した建物のがれきの下に多くの人が取り残されているとみられ、被害拡大の恐れがある。
余震も断続的に続いている。
トルコ災害緊急事態対策庁によると、同国で 1498人が死亡し、8500人以上が負傷。エルドアン大統領は2800以上の建物が倒壊したと明らかにし「がれきの撤去が続いており、死者が何人になるか分からない」と述べた。南東部シャンルウルファ県やオスマニエ県、マラティヤ県、カフラマンマラシュ県などで被害が報告された。
シリアでも多くの建物が崩壊した。
がれきの山、生存者恐怖
建物が跡形もなく崩れて、がれきの山ができていた。トルコやシリアで多数の犠牲者を出した6日の地震。「住んでいた建物が崩れた」。生存者が恐怖を語る。雪が降る被災地域もあり、厳しい救助環境の中、トルコ当局は生存者を見つけようと、がれきを手で運んでいた。
トルコ東部マラティヤ。電話取材に答えたメスートさん(41)は、妻と娘(3)と寝ていたところ突然、揺れを感じた。妻と一緒に娘を抱きかかえ外に逃げようとしたが、揺れが強くアパートの外に出ることができない。テーブルの下に身を隠したが、アパートが崩れ始めた。「妻と娘は泣いていた」。近所からは悲鳴が聞こえた。
揺れが収まり、外に出ると周りは粉じんだらけ。近くに住む両親のビルは崩壊し、捜しているという。「雪が降り、とても寒い。食料と水、毛布が必要だ」と訴えた。(共同)