自民部会、健康保険法改正案を大筋了承 かかりつけ医機能を制度化

東京・永田町の自民党本部(矢島康弘撮影)
東京・永田町の自民党本部(矢島康弘撮影)

自民党は6日の厚生労働部会で、健康保険法などの改正案について大筋で了承した。患者に身近なかかりつけ医機能の制度化や、出産時に公的医療保険から支給される「出産育児一時金」を50万円に増額するため、75歳以上が加入する後期高齢者医療制度から費用の一部を回すことなどが柱。政府は週内にも閣議決定し、今国会での成立を目指す。

改正案では在宅医療や夜間診療の提供など、かかりつけ医の機能に関し、都道府県が各医療機関から報告を受けて公表する仕組みを設ける。3日の自民部会では「報告内容が実際と違う場合の対応が不透明だ」などと慎重論が相次いだが、この日は厚労省が「現場で混乱が生じないよう丁寧に運用する」と説明し、了承された。

出産育児一時金は、4月に現行の42万円から50万円に引き上げられる。財源として、7%分を後期高齢者医療制度から負担する。このため、同制度の保険料率を令和6~7年度に段階的に引き上げることも盛り込んだ。年金収入153万円超の人が対象で75歳以上の約4割に当たる。

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