囲碁の仲邑三段、13歳11カ月でタイトル初獲得、最年少記録更新

囲碁の第26期女流棋聖戦三番勝負第3局で、上野愛咲美女流棋聖(左)に挑んだ仲邑菫三段
囲碁の第26期女流棋聖戦三番勝負第3局で、上野愛咲美女流棋聖(左)に挑んだ仲邑菫三段

囲碁の第26期女流棋聖戦三番勝負の第3局が6日、東京都千代田区の日本棋院で行われ、挑戦者の中学生棋士、仲邑菫三段(13)が3連覇を目指した上野愛咲美(あさみ)女流棋聖(21)=女流立葵杯=を破り、対戦成績2勝1敗で女流棋聖を奪取した。13歳11カ月でのタイトル獲得は、藤沢里菜女流本因坊(24)=女流名人=が平成26年にトーナメント戦の会津中央病院杯を制した15歳9カ月を抜き、囲碁界最年少記録。

今期の仲邑三段は16人による本戦トーナメントで、向井千瑛(ちあき)六段(35)や藤沢女流本因坊らタイトル獲得実績がある強豪を破り三番勝負への挑戦権を獲得。第1局(1月19日)こそ上野女流棋聖の力に圧倒され敗れたが、第2局(26日)は粘り強く競り合い、タイトル戦初勝利をあげていた。上野女流棋聖は昨年、54勝20敗で、約480人の囲碁棋士の中で2年連続最多勝・最多対局の成績をあげ、男女混合の若手棋戦を歴代初めて連覇するなどの第一人者だ。

仲邑三段は平成21年、大阪府出身。師匠は父の仲邑信也九段。31年4月、将来有望な小学生を対象に日本棋院が新設した「英才特別採用推薦棋士」枠の第1号として、10歳0カ月でプロ入り。数々の年少記録を更新し昨年4月、13歳1カ月の最年少で女流名人戦三番勝負に臨んだが藤沢女流名人に敗れた。7月には扇興杯女流最強戦トーナメントの決勝に進んだが、牛栄子(にゅう・えいこ)四段(23)に逆転負けし、獲得を逃していた。

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