茨城県笠間市のJR常磐線の上り線踏切で、普通電車と衝突した軽乗用車の高安照美さん(50)と長男、規稔君(12)が死亡した事故から1カ月となった6日、照美さんの両親が事故発生時刻の午前8時ごろ、現場に花を手向けた。踏切では約1年前にも下り線で列車と車の衝突死亡事故が起きており、父親(77)は「危ないと言われていた場所だった。二度と起きないでほしい」と話した。
事故の原因は不明だが、母親(73)は、照美さんが通過した道路から踏切側を見て「1カ月前は太陽の位置がもっと下にあり、まぶしかったと思う。(道路脇に障害物もあり)見通しは悪い」と疑問を呈し、「ただただ悔しい」と涙を流した。
1月6日の事故発生後、JR東日本は、遮断機の視認性を高める「タレベルト」を上下線踏切に設置した。市も今後、踏切の内部と外部を区別しやすいよう、道路をカラー舗装し、県警と連携して停止線を改良する方針。