北九州市長選 元厚労省職員の武内氏が初当選

北九州市長選で、当確の一報を受けバンザイする武内和久氏(左から2人目)=5日夜、北九州市小倉北区
北九州市長選で、当確の一報を受けバンザイする武内和久氏(左から2人目)=5日夜、北九州市小倉北区

任期満了に伴う北九州市長選は5日投開票され、無所属新人、元厚生労働省職員の武内和久氏(51)が、いずれも無所属新人で、元国土交通省職員の津森洋介氏(47)=自民、立民、公明、国民推薦▽共産党県常任委員の永田浩一氏(57)=共産推薦▽広告デザイン会社役員の清水宏晃氏(39)-の3人を破り、初当選を果たした。子育て世代を中心とする無党派層や北橋健治市長(69)への批判票を取り込んだ。

当確の一報が伝えられると、北九州市小倉北区の選挙事務所は歓声がわきあがった。拍手で迎えられた武内氏は支持者らを前に「このまちを前に進めたいという市民の声が後押ししてくれました。現状を変えたいという市民の皆さんの気持ちを受け止めて前に進んでいきたい」と述べた。

武内氏は昨年8月にいち早く立候補の意向を表明し、政党など組織には頼らず、街頭演説や集会などを軸にした「草の根」の選挙運動を展開。選挙戦を振り返り「一人一人の力は小さくとも、束になれば組織を乗り越えられる。これが今後の市政の出発点です」と語った。

選挙戦では、北橋市長の4期16年間で人口減少や財政難などが加速したと主張し、「聖域なき北九州改革」を掲げて路線転換を訴えた。

一方、津森氏は政党や企業、労働組合などの支援を受ける組織戦を進め、暴力団対策や洋上風力発電プロジェクトなど北橋市政の「継承・発展」を呼び掛けたが、及ばなかった。永田、清水両氏は支持が広がらなかった。

 ▽北九州市長選開票結果

当126839武内和久 無新

112614津森洋介 無新

28336永田浩一 無新

27788清水宏晃 無新

(選管最終)

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