4月9日投開票の大阪市長選に立候補する方針を固めた自民党の北野妙子市議(63)は5日、産経新聞の取材に応じ、「対立のみを生んできた維新(地域政党「大阪維新の会」)の政治に対して、終止符を打ちたい」と出馬を決めた理由を述べた。8日に大阪市内で記者会見を行う。
北野氏によると、出馬を要請していた政治団体「アップデートおおさか」に5日午前、正式に決意を伝えた。アップデートおおさかは、維新に対抗する勢力の結集を目指し、経済人らが設立した政治団体。幅広い支持を得るため、北野氏は離党し、無所属で立候補する方向で調整している。
関係者によると、当初、北野氏が立候補を予定していた市議選の後継候補の目途が立ったことも決断を後押ししたという。
北野氏は大阪市出身で、平成17年の市議補選(淀川区選挙区)で初当選し、現在5期目。令和元年~同4年まで自民市議団の幹事長を務め、2年に実施された維新の看板政策「大阪都構想」の賛否を問う2度目の住民投票では反対運動の先頭に立った。
これまで市長選には、維新が4月6日の任期満了で政治家を引退する松井一郎市長の後継候補として、昨年12月に党公認候補として府議の横山英幸氏(41)の擁立を決定しており、共産党も候補の擁立を目指している。