岸田首相、少子化対策強化へ全国行脚スタート

子育てに携わる当事者との「こども政策対話」で意見を交わす岸田首相(右から2人目)=4日午後、福井県坂井市
子育てに携わる当事者との「こども政策対話」で意見を交わす岸田首相(右から2人目)=4日午後、福井県坂井市

岸田文雄首相は4日、少子化対策強化のための具体策を検討するため福井県坂井市を訪れ、子育て当事者の意見を直接聞く「こども政策対話」をスタートした。政府は3月末までに具体策のたたき台を取りまとめる予定で、首相は今後も全国各地を視察し、現場の声を国の施策に反映させる考えだ。

首相は、同市の県立児童科学館「エンゼルランドふくい」を訪問し、子育て中の親や未婚の若者から国への要望を聞いたり、県などの育児支援制度の説明を受けたりした。

首相は視察後、記者団の取材に「福井県は全員参加の子育て支援に取り組んでいるが、一つのモデルケースだ」と述べ、男性の家事・育児への参加や、結婚支援のための住宅政策の重要性などを指摘した。

また、首相は石川県小松市の多目的施設「わくわくコマツ未来館」にも足を運び、地元企業の担当者から子育て支援や福利厚生などについて説明を受けた。

首相は1月23日の施政方針演説で少子化対策について「何よりも優先されるべきは当事者の声だ」として、現場の意見を聞く機会を設けると表明していた。

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