中国からのインバウンド(訪日客)を呼び込もうと、日本政府観光局は4日、北京で長野、石川、岡山の3県などの伝統的な町並みを紹介する行事を開催した。上海でも13の地方自治体が参加するイベントが開かれた。中国で新型コロナウイルスの感染を徹底的に抑え込む「ゼロコロナ」政策が終了し、誘致の動きが加速し始めた。
北京の会場では、長野県の江戸時代の情緒が色濃い宿場町「奈良井宿」や、金沢市の観光名所「ひがし茶屋街」、岡山県倉敷市の美観地区などの魅力を映像で紹介。日本酒の飲み方講座も開かれた。ライブ中継もあり、約11万人が視聴したという。政府観光局幹部は「訪日旅行の本格再開に向け、地方の魅力を伝えたい」と話した。
上海の大型商業施設では、日系企業のほか秋田県や滋賀県など13自治体がブースを出し、来場者に地酒を振る舞うなどした。(共同)