東京・千駄ケ谷にある将棋会館の老朽化に伴う移転計画で、日本将棋連盟と不動産大手のヒューリックは現将棋会館の売買契約を締結した。
両者は令和3年8月、移転にかかる基本協定を締結。今年1月25日には同連盟が棋士らによる臨時総会を開き、現将棋会館を同社に売却することを過半数の承認によって可決した。売買契約の締結はこれを受けたもので、締結は同30日付。
新しい将棋会館は現将棋会館の近くで、同社が所有する土地に建て替える「千駄ケ谷センタービル」(地下1階、地上4階建て)の1階部分に移転する。既に工事は進んでおり、同連盟創立100周年に当たる6年に移転する予定だ。
同社によると、「千駄ケ谷センタービル」は環境配慮技術を積極的に導入し、消費エネルギー削減に関する認証の取得を予定している。
現将棋会館の跡地利用について、同社は「長く『将棋』の発展の核を担ってきた現将棋会館跡地において、その記憶を承継していくことのできる開発を目指していきたい」としている。
同社はこのほか、同連盟や地元の渋谷区と連携し、千駄ケ谷のまちづくりに貢献できる計画も推進するという。