ロンドンの英国立現代美術館、テート・モダンの展望台から自室がのぞかれるのはプライバシーの侵害だとして、隣の高級マンションの住民らが訴えた訴訟で、英最高裁は1日、原告側の主張を認める判決を言い渡した。年間数十万人が訪れる美術館から部屋をのぞかれ「動物園に展示されているようだ」と指摘した。
英メディアによると、マンションは美術館から約30メートルの距離にあり、部屋がガラス張りとなっている。住民らの一部は展望台の一部封鎖や遮蔽物の設置を求めて提訴したが、下級審では「住民がブラインドを下ろすべきだ」として敗訴。最高裁で逆転勝訴となった。
テート・モダンは2000年に本館が開館。ロンドンの町並みが一望できる展望台がある新館が16年にオープンした。(共同)