今年6月の退団を発表した宙組トップスター、真風涼帆(まかぜ・すずほ)の2度目のリサイタル。3月から兵庫・宝塚大劇場で始まる退団公演「カジノ・ロワイヤル ~我が名はボンド~」を控えた〝プレさよなら〟とあって、真風の男役17年の軌跡をたどる、ノンストップ1時間40分の濃過ぎるショーだった。石田昌也構成・演出。
のっけから舞台が虹色に光り、床から吹き上げるスモークで、ワクワクさせる。半円状の2階建て白階段を舞台中央に据え、オープニングは豪華なアイドルのコンサート風だ。スモーク奥から真風が、半身スパンコールのキラキラ衣装で笑顔を見せると、早くも客席が沸騰、ファンが7色に輝く「M」文字ペンライトを振り始める。