ブラジルのドバル上院議員が昨年12月、大統領選で敗北した後の右派ボルソナロ大統領(当時)らから政権交代を阻むための計画を持ちかけられたと有力週刊誌ベジャに2日までに証言した。選挙を総括する高等選挙裁判所長官から違法な発言を引き出して録音、長官の逮捕につなげて選挙結果を覆す計画だったという。
今年1月8日に起きた連邦議会など権力中枢の襲撃事件で、検察はボルソナロ氏を扇動などの疑いで捜査対象にしている。
ドバル氏は昨年12月9日、ボルソナロ派のシルベイラ元下院議員から大統領公邸に呼び出されて計画の説明と録音の依頼を受けた。高等選挙裁判所長官で最高裁判事のデモラエス氏と旧知のドバル氏なら怪しまれないとの理由だった。同席したボルソナロ氏も計画は「ブラジルを救うだろう」などと述べた。(共同)