関東を中心に各地で相次ぐ広域強盗事件で「ルフィ」と共に指示役とされる「キム」が、東京都狛江市の住宅で住人の大塩衣与さん(90)が殺害された強盗殺人事件の前に金額を明示して「地下に金がある」と実行役らに犯行を指示していたことが3日、捜査関係者への取材で分かった。匿名性の高い通信アプリ「テレグラム」で「老人を殴れるか」と暴行を指示するかのようなメッセージも送っていた。
大塩さんは全身に暴行を受け地下1階で倒れていた。現金の被害は確認されていないが、実行役らが事前に得た情報に基づき、普段は2階で暮らしているという大塩さんに保管場所を案内させた可能性がある。
警察当局は、フィリピンで2019年に36人が拘束された特殊詐欺事件に絡み、現地の入管施設で拘束されている渡辺優樹容疑者(38)ら4人の強制送還を要請している。4人にルフィやキムが含まれるとみられている。
メッセージは事件当日の1月19日に現場付近から逃走したレンタカー内のスマートフォンに残されていた。
狛江市強盗殺人、90歳死亡女性の左ひじ骨折、頭部から出血 外因死の疑い