外食チェーン店舗を舞台とした一部の客による迷惑行為が社会問題化している。共用の調味料の容器や食器をなめるなどの動画が交流サイト(SNS)で拡散。各社は被害届の提出などで厳しく対応する構えだ。仕入れ価格が高騰し、人件費抑制のための省人化が模索される中での蛮行は、業界にとって「泣きっ面に蜂」(専門家)。客離れを招くだけでなく、対策コストが価格に上乗せされかねない。常識を欠く「外食テロ」に打つ手はあるのか。
「不快な思いをした人が多数いたのではないか」。九州と山口県で展開する「資(すけ)さんうどん」の運営会社の担当者はこう懸念する。
北九州市の店舗では、客が卓上にあったサービス品の天かすを共用スプーンで食べる動画がSNSで広がった。同社は対応として、卓上の天かすなどについて、要望があれば個包装したものを提供すると発表。1日には福岡県警に被害届を提出した。