岸田文雄首相はウクライナの首都キーウへの訪問を検討している。今年の先進7カ国(G7)議長国としてウクライナ支援を継続する姿勢を示すためだ。日本は議長国でありながらG7で唯一首脳や閣僚のキーウ入りが実現していない。訪問時期は侵略開始から1年の節目の2月中が一つのめどとなるが、安全や日程の確保などの面で課題があり、政府内で難しい調整が続いている。
首脳がウクライナのゼレンスキー大統領と対面で会談していないG7メンバーは日本だけだ。先月6日にはゼレンスキー氏から電話で訪問を要請された。今国会では「諸般の事情を踏まえて検討する」と説明している。首相自身はウクライナ情勢が主要議題になる5月のG7広島サミット(首脳会議)までの訪問に意欲を示してきた。
ただし、実現には3つのハードルがある。