横領疑惑で富豪宅捜索 EU会議へ対策アピールか

ウクライナ有数の富豪、コロモイスキー氏=2019年9月、キーウ(ロイター)
ウクライナ有数の富豪、コロモイスキー氏=2019年9月、キーウ(ロイター)

ウクライナ保安局(SBU)は1日、かつてゼレンスキー大統領の後援者だった国内有数の富豪、コロモイスキー氏の東部ドニプロの自宅を家宅捜索した。保安局は大手石油会社の元経営陣による400億フリブナ(約1400億円)の脱税や横領疑惑の捜索だと発表。公表した写真には捜索を見守る同氏の姿があった。

加盟を目指す欧州連合(EU)との首脳会談を首都キーウ(キエフ)で3日に開くのを前に、課題の汚職対策の改善をアピールする狙いがありそうだ。ゼレンスキー政権は1月から汚職が疑われる政府幹部らを相次ぎ解任、ロシアの侵攻が長期化する中、引き締めを図っている。

アバコフ元内相の自宅も1日に捜索を受けた。元内相は地元メディアに1月のヘリコプター墜落事故に関するものだと語った。与党幹部によると税務署も捜索を受け、税関幹部が解任された。(共同)

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