母の死、歌舞伎町でゲイバー経営の過去…今はLGBT法制反対
欧米で同性婚推進運動が高まり、日本の自治体でも同性パートナーシップやLGBT(性的マイノリティー)条例制定が進む中、同性愛者をやめたいと希望する人たちもおり、それを支援するカウンセリング活動も世界中に存在する。韓国・ソウルで活動に取り組むキリスト教の牧師、李ヨナ氏は自分自身もかつて同性愛者で、韓国や日本の東京・歌舞伎町などで「ゲイバー」を経営していたこともあったが、今は同性愛者の苦悩に向き合う。なぜ支援活動を続けるのか話を聞いた。(菅原慎太郎)
――同性愛者であった過去、日本で店を経営するため偽装結婚をした犯罪歴まで正直に明かし、同性愛者のカウンセリングをしている。なぜそこまでするのか
「過去は過去でしょ。今の私は生まれ変わった私。昔の証(あかし)を隠しても私の人生は変わらない。今はそういうものから解放されているし、何より牧師は人を憐れみ、希望を与えなければならない」
――若い頃、自分の同性愛を知った母親が自殺したショックは、大きかったのではないか
「苦しんで苦しんで、自分が自殺することも考えた。しかし私たちの人生は、神に計画されたもの。お母さんが私のことで自殺されたことも、私が今までゲイバーを経営したり、仕事で悪いことをしたりした過去も、悔いはしても、受け入れなければならない。それはどんな苦悩も同じ。だからこそ私は牧師として同性愛者を愛する」
――どれくらいの同性愛者をカウンセリングしたか