「141億円の価値がある」 絶好調の三笘薫、欧州で評価急上昇

リバプール戦の後半終了間際、決勝ゴールを決めるブライトンの三笘(左端)=ブライトン(ゲッティ=共同)
リバプール戦の後半終了間際、決勝ゴールを決めるブライトンの三笘(左端)=ブライトン(ゲッティ=共同)

サッカーのワールドカップ(W杯)カタール大会で日本代表として出場した三笘薫選手(25)が、所属先のブライトン(英国)で今季、好調なプレーを維持している。欧州でも屈指のレベルを誇るプレミアリーグでの活躍に、地元メディアの評価も急上昇。「141億円(1ユーロ=141円で換算)を払うべき価値がある」といった声も出ている。

三笘はW杯カタール大会で途中出場ながら全4試合に出場。1次リーグのスペイン戦では、ゴールラインを割りかけたボールへ必死に食らい付き、左から折り返して決勝ゴールへとつなげた。VAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)での判定となった執念のプレーは「三笘の1ミリ」と称され、海外でも話題になった。

W杯終了後も、三笘の存在感は増している。2021年8月から所属しているブライトンでは、昨年12月31日のリーグ戦から公式戦6試合で4ゴールと、持ち味であるドリブルを生かした高い攻撃力を発揮。特に評価を高めたのは、1月29日に行われたイングランド協会(FA)カップ4回戦のリバプール戦で見せた、鮮やかなシュートだった。

この試合で三笘は後半終了間際、左クロスのボールを右足でいったんトラップし、シュートを打つと見せかけて軽くボールを浮かせた後、右足で豪快に蹴り込んだ。

サッカーのイングランド協会(FA)カップ4回戦、リバプール戦で決勝点を決めて喜ぶブライトンの三笘(左から2人目)=ブライトン(ゲッティ=共同)
サッカーのイングランド協会(FA)カップ4回戦、リバプール戦で決勝点を決めて喜ぶブライトンの三笘(左から2人目)=ブライトン(ゲッティ=共同)

華麗なテクニックを示したゴールに、英紙「デイリー・メール」(電子版)は「『ミトマは1億ユーロ(約141億円)を支払うべき選手』 ファンはソーシャル・メディアでブライトンのFWを称賛」との見出しで、三笘の活躍を特集。「ファンはツイッターでこの日本人(三笘)を称賛し、『1億ユーロの価値がある』とつぶやく人もいた」と報じた。

また、英紙「ザ・サン」(電子版)は「大学の最終学年で論文を書く任務を負った際、ドリブルの技術を(テーマに)選んだ」として、筑波大在籍中にサッカーのドリブルに関する卒業論文を執筆していたことなどを記事で紹介。「彼ら(ブライトン)が支払ったわずか300万ユーロ(当時のレートで約3億9000万円)の契約金で、さらに大きな利益を生み出すことを期待してしまう」として、三笘をスカウトしたブライトンの慧眼を評価した。

W杯をきっかけに、大きな飛躍を遂げつつある25歳は、さらなる高みを目指す。(浅野英介)

三笘が好調実感 土壇場で技あり決勝ゴール サッカーのFA杯4回戦

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