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ローソン社長・竹増貞信さん(53) アバターの遠隔接客、高齢者に好評

インタビューに応じるローソンの竹増貞信社長=1東京都品川区(飯嶋彩希撮影)
インタビューに応じるローソンの竹増貞信社長=1東京都品川区(飯嶋彩希撮影)

--昨年11月に省人化や環境配慮の新型店「グリーンローソン」を開店した

「予想以上に手応えがある。(遠隔地にいる店員が画面上で接客する)アバター(分身)は高齢者の反応がよかった」

--冷蔵ケースに扉があり、レジ袋の用意もない。客は受け入れているか

「今までは商品の手に取りやすさと引き換えに冷気を出しっぱなしにしていたが、扉をつければ4割も電気使用量を削減できる。『脱炭素に本気で取り組む店が自分の街にも必要』と思われる社会になる。顧客と対話しながら提案していく」

--今年も物価高が続く

「必需品が値上がりし生活防衛意識が非常に高まっている。ローソンではプライベートブランド(PB)が好調に推移する一方、(注力する)スイーツなども人気で、商品展開の両建てが大事だ」

--賃上げの考えは

「業績を上げることが第一で、上がった分を還元する。よって生産性を上げなくてはならず、そのためにデジタルが必要。(日本企業の)生産性が上がらないのは規制が多いという側面もある。行政と対話しながら安全な形でデジタルを導入することが求められる。(政府に規制緩和を求める市販薬の店内販売も)登録販売者がリモートで立ち会って販売できるようになれば、災害時でもコンビニで薬が買えるようになる」(飯嶋彩希)

たけます・さだのぶ 阪大経卒。平成5年三菱商事入社。同社広報部や社長業務秘書を経て、26年にローソン副社長。28年から現職。大阪府出身。

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