中国の電気自動車(EV)メーカー大手、BYDが31日、中型のスポーツ用多目的車(SUV)「ATTO(アット)3」の発売を開始した。発売に伴い、20店舗をオープンした。令和7年末までに全国100店舗以上に拡大する計画。同社はEVの世界販売で米テスラに次ぐ2位に躍進しており、日本市場の開拓にも力を入れる。
BYDの日本法人、BYDオートジャパンは31日、ショールームを備えた店舗の日本1号店となる「BYD AUTO 東名横浜」(横浜市緑区)で内覧会を開催し、同日発売したATTO3を展示した。
日本参入の第一弾となるATTO3は海外の人気車種で、BYDの販売を牽引するEVだ。国内では440万円(税込み)で販売する。1回の充電で約485キロ走行できる。同社は年内に小型タイプと高級セダンの2車種を投入する。
BYDオートジャパンは2月以降、12店舗を順次オープンする。同社は7年末までに100店舗以上に拡大する計画で、東福寺厚樹社長は31日、記者団に「70店舗は見通しが立った。残りの30店舗の開拓に力を入れたい」と述べた。
調査会社マークラインズによると、昨年1~11月期のバッテリーEVの世界販売台数で、BYDは前年同期の4位から2位に上昇している。国内メーカーはEV販売で出遅れており、BYDは日本市場で先行投入し、シェア拡大を狙う。