3月31日告示の大阪府議選で共産党が崖っぷちに立たされている。今回導入される定数削減に伴い、70年以上にわたり維持してきた議席を失う可能性があるためだ。かつて「革新府政」が敷かれ、左派が存在感を示した大阪の政治勢力図は地域政党「大阪維新の会」誕生を機に一変。維新攻勢のあおりを受けて共産が議席減に追い込まれている側面はあるものの、退潮を招いた最大の要因は、異論を許容しない党の組織体質にあると有識者は指摘する。
党トップも危機訴え
「宝の議席を何としても守り抜き、前進を勝ち取りたい」。共産の志位和夫委員長は1月6日、大阪市内のイベント会場で開かれた党府委員会の決起集会で、こう訴えた。参加した支持者には高齢者が目立った。