ミャンマー国軍が同国の民主化の歩みをクーデターで踏みにじってから1日で2年。欧米各国は国軍に対して相次いで経済制裁を発動して圧力をかけるが、中国やロシアが国軍との友好関係を維持し、経済などで連携強化に動く。欧米は国軍を国際的孤立に追い込むことができず、有効な手立てを打てないままだ。
「中国は心の通った隣人であり、包括的な戦略的協力パートナーだ」。国軍トップのミンアウンフライン総司令官は1月21日、最大都市ヤンゴンで行われた旧正月(春節)を祝う行事に参加し、中国を持ち上げた。
中国はクーデター後、一貫して国軍批判を控える。反発した市民がヤンゴンの中国大使館前で抗議デモを行ったことがあるが、昨年7月には王毅国務委員兼外相(当時)がクーデター後初めてミャンマーを訪れ、経済関係強化で合意。国軍支援の姿勢を崩さない。