2022年に発見された「ZTF(ズィーティーエフ)彗星(すいせい)」が地球に近づいている。国立天文台によると、接近は約5万年ぶりとみられ、最接近するのは2日未明。地球から約4200万キロメートルまで近づく。5等級ほどの明るさになり「天の川が見られるような暗い空であれば、肉眼でもぼんやりと観測できる」としている。
ZTF彗星は、米カリフォルニア州のパロマー山天文台の観測プロジェクトで発見された。元々の軌道から変化しているため、今後は太陽系から離れ、二度と戻ってこないと考えられている。
日本では2月中旬ごろまで観測でき、夕方以降に北の高い空に現れる。5~6日はぎょしゃ座の1等星カペラ、11日には火星、14~15日はおうし座の1等星アルデバランに近づくため、観測時の目印になる。
国立天文台によると、写真で緑色っぽく写るのは彗星に含まれるガスの成分。彗星の特徴であるほうきのような尾はZTFの場合、あまり発達していないという。