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積水ハウス社長 仲井嘉浩さん(57) 太陽光対応は万全 賃貸でも推進

インタビューに応じる積水ハウスの仲井嘉浩社長(黒川信雄撮影)
インタビューに応じる積水ハウスの仲井嘉浩社長(黒川信雄撮影)

――東京都が新築戸建て住宅などへの太陽光パネルの設置義務付けを決定した

「政府は新築住宅の省エネ基準適合を令和7年度から義務化するなど、住宅の環境性能強化を進めている。都はその一部を先行実施するということだ。われわれは戸建て住宅の新規受注の9割超がエネルギー消費実質ゼロを目指す『ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス(ZEH、ゼッチ)』となり、都の方針はほぼクリアした。今回の義務化は建築主ではなく住宅メーカーに適用される。どのようなメリット、デメリットがあるのか精査したい」

――戸建て住宅に加えて賃貸住宅でもZEH対応を進めている

「展開する賃貸集合住宅の63%はZEHだ。入居者は売電もでき、環境負荷が少なく経済的な生活を体験できる。住宅を購入する際に、太陽光発電設備がある家を選んでもらうきっかけになれば」

――7年度に海外で年間1万戸の住宅供給を目指している

「米国では3社をM&A(合併・買収)しており早期に目標を達成したい。焦点は米南部や東海岸の市場だ。わが社の目標に賛同してくれる現地企業があれば積極的にM&Aを行っていきたい」

――JR大阪駅北側の再開発地域「うめきた2期」の開発に参画している

「うめきた2期では住宅建設を手がけており、5年度中に販売を始める」(黒川信雄)

なかい・よしひろ 京大工卒。昭和63年積水ハウス入社。経営企画部長、常務執行役員などを経て平成30年から現職。京都府出身。

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