仙台市の郡和子市長の資金管理団体が2021年の政治資金収支報告書に、郡氏の夫から法の上限を超える500万円の寄付を受けたと記載していたことが30日、分かった。郡氏は報道陣に「会計のミスで、監督責任は私にある。おわびする」と釈明。同日、宮城県選挙管理委員会に修正を届け、受理された。
政治資金規正法は、資金管理団体を含む「その他の政治団体」への個人献金の上限を年間150万円と規定。郡氏が代表の「郡和子の会」の収支報告書によると、21年6月2日に夫が500万円を寄付していたことになっていた。郡氏は収支報告書に目を通しているものの、今回の記載ミスは指摘されるまで気が付かなかったという。
郡氏の説明によれば、多忙のため、夫に選挙費用の立て替えを依頼。夫は自分の口座から500万円を下ろした。事務所スタッフは500万円を同年8月の市長選の費用として、資金管理団体とは別枠の選挙会計に計上すべきだったのに、誤って報告書に記載していた。
1人会派「市民と未来のために」の伊藤優太市議は30日、会計責任者や夫らに対する政治資金規正法違反容疑の告発状を仙台地検に提出した。地方自治法に基づく調査特別委員会(百条委員会)の設置も求めている。