任期満了に伴う大阪府知事・市長のダブル選(4月9日投開票)を前に、地域政党「大阪維新の会」に対抗する勢力の結集を目指す経済人らが、政治団体「アップデートおおさか」を設立し、府選挙管理委員会に届け出たことが29日、関係者への取材で分かった。今後は自民党や立憲民主党などと連携し、ダブル選での候補者の擁立を目指す。
関係者によると、近く記者会見を開いて設立を公表する。団体代表は大阪商工会議所で副会頭を務めたサクラクレパス元会長の西村貞一氏。前回府知事選で落選した元副知事、小西禎一氏らも呼びかけ人として参加している。
団体は、大阪府市が進めるカジノを含む統合型リゾート施設(IR)の誘致に慎重な態度で臨む。府議会では昨年7月にIR誘致の是非を問う住民投票条例案が否決されているが、関係者は「住民からの理解を得るために住民投票を実施した上で誘致の是非を判断すべきだ」としている。
大阪維新では知事選に現職の吉村洋文代表(47)が、市長選に大阪府議の横山英幸氏(41)がそれぞれ公認候補として立候補を予定。知事選には他に共産党の元参院議員、辰巳孝太郎氏(46)が無所属での立候補を表明、市長選にはIR誘致に反対する市民団体幹部の山川義保氏(60)が立候補を検討している。