スキー場外の「バックカントリー」と呼ばれる区域は、誰も足を踏み入れていない新雪を味わえるとして、スキーヤーらの人気が高まっている。整備されていない雪山のため事故も多く、専門家は「今の時期は降雪が多く雪崩が起きやすい」と警鐘を鳴らす。
雪崩が起きた長野・白馬乗鞍岳天狗原でバックカントリースキーをしたことがある男性は「初心者にも取っつきやすい」と話す。昨年5月にも現地を訪れ「ガイド付きツアーも行われている。本州でも相当の人気エリアだ」と説明する。
男性によると、現場付近で滑るにはスキー場から2~3時間斜面を登る。「急傾斜ではないが、積雪が多いと木が埋まり雪原が広がる。今の時期は雪崩が起きやすい」と話す。
長野県山岳遭難防止対策協会の講師、丸山晴弘さん(82)は「バックカントリーは危険だらけ。どうしても経験したいなら、ガイドや山に詳しい人と一緒に行くなど、危険を避ける十分な準備をすべきだ」と指摘した。