大阪国際、コース変更の影響は? 坂よりも風が強敵

アップダウンのある長堀通を通過する先頭集団=1月29日、大阪市内(甘利慈撮影)
アップダウンのある長堀通を通過する先頭集団=1月29日、大阪市内(甘利慈撮影)

29日行われた大阪国際女子マラソンでは12年ぶりにコースが一部変更された。その最大の特徴は、アップダウンが取り入れられたことだった。20キロを過ぎて新たにコースに組み込まれた上り坂を走ってから緩やかな下りが1キロ続き、高低差は約18メートル。従来のコースは高低差約9メートルと平坦だったため、この坂をどう攻略するかがレースのポイントの一つだった。

ただ、日本陸連の高岡寿成・中長距離マラソン担当シニアディレクターは「30キロ過ぎまでしっかりと高速ペースを維持してくれた」と評価する。先頭集団は坂がある20~25キロのラップも16分40秒の高速ペースを維持し、5キロを17分前後のペースで推移した第2集団も、20~25キロも安定したラップを刻むことができた。アップダウンでもリズムを崩すことなく、走ることができたといえる。

従来のコースでは御堂筋の道頓堀橋南詰で折り返していたが、新コースでは折り返し点がなくなったことも、ランナーがスムーズに走れた理由の一つといえるだろう。

ただ、上位選手たちも35キロ以降は軒並みペースを落とした。2位に入ったシセイは「(最後のあびこ筋に入って)特に38キロ以降の向かい風がひどかった」と苦笑いをしながら振り返った。厳しい寒さは少し緩んだ一日だったが、強風がランナーを苦しめるレースになった。(丸山和郎)

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