瀬古さん「近い将来20分切り」と日本人トップの安藤を評価

29日の大阪国際女子マラソンで前半から2時間20分切りを狙えるペースで進んだ先頭集団で走り、日本人トップでゴールした安藤友香(ワコール)について、日本陸連の瀬古利彦ロードランニングコミッションリーダーは「安定した力を持っている。近い将来、2時間20分を切るレースをしてくれると期待している」と好評価した。

15日にヒューストン・マラソンで新谷仁美(積水化学)が2時間19分24秒と日本記録まで12秒に肉薄し、「選手が2時間20分を意識する機運が高まっていた」と高岡寿成・中長距離マラソン担当シニアディレクター(SD)。安藤に加え、上杉も18キロ付近まで先頭集団に食らいついた。高岡SDは「(先頭の)ペースに挑戦したという気持ちも含めて、多くの選手に力を与えることになったのではないか」と新谷の快走からの好循環を口にした。

安藤は世界選手権の派遣設定記録を突破し、新たに吉川侑美(ユニクロ)や前田彩里(さいり、ダイハツ)、池田千晴(日立)、大東(だいとう)優奈(天満屋)の4人がMGCの出場権を獲得。後半は風の影響もあって全体的にペースが落ちたが、高岡SDは「女子も記録は底上げが進んでいる」と話す。

ペースメーカーが外れた30キロ過ぎで、先頭集団にいた安藤がエチオピア勢に一気に引き離され、世界の壁の高さも痛感させられた。高岡SDは「ペースメーカーが離れてからの勝負は課題」と今後を見据えた。(小川寛太)

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