安藤、佐藤、上杉が日本人トップ争い 大阪国際女子マラソン展望

レース前日、選手村周辺で調整する安藤=28日午前、大阪市中央区(渡辺大樹撮影)
レース前日、選手村周辺で調整する安藤=28日午前、大阪市中央区(渡辺大樹撮影)

「第42回大阪国際女子マラソン」(産経新聞社など主催、奥村組協賛)は29日、ヤンマーフィールド長居(大阪市東住吉区)発着の42・195キロのコースで行われる。日本人トップ争いは安藤友香(ワコール)、佐藤早也伽(さやか)(積水化学)、上杉真穂(まお)(スターツ)が軸。3人とも自己ベストを目標に掲げ、「前半から攻めるレースをしたい」と口をそろえた。2時間21分台を視野に入れた走りをみせるだろう。

レースの鍵を握るのが3年ぶりに出場する海外招待選手の存在だ。マウリーン・チェプケモイ(ケニア)、ヘヴン・ハイル・デッセ(エチオピア)、メセレット・ゴラ・シセイ(同)の3人は2時間20分台の自己記録を持ち、前半から高速ペースで展開することが確実だ。すでにMGC切符を持つ安藤、佐藤、上杉の3人は序盤から先頭集団で走る意向。安藤が「苦しくなった場面で粘る」と話すように、終盤まで食らいつく走りをみせたい。

コースの一部変更で中間点付近に上り下りの坂があり、ペースメーカーが離脱する前にレースが動く可能性もあるかもしれない。世界大会ではアフリカ勢が急激なペースアップするレースがほとんど。2024年パリ五輪を見据え、世界の駆け引きに対応する力を養うことが重要になる。

日本人選手の中で、3人を追う存在が初マラソンの吉川侑美(ユニクロ)だ。「日の丸を背負って走りたい」という夢があり、8月の世界選手権の派遣設定記録である2時間23分18秒をクリアするため、22分台を目標に掲げた。タイムにこだわった走りができれば、上位に食い込むことができる。(丸山和郎)

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