ウクライナのゼレンスキー大統領は27日、同国への侵攻でスポーツの国際大会から除外されてきたロシアとベラルーシの選手について、国際オリンピック委員会(IOC)が中立の立場などの条件付きで復帰を検討すると発表したことを受け「ロシア選手の中立旗は血に染まるのが明らかだ。IOCのバッハ会長の声明に失望している」とビデオ演説で非難した。
かねて来年のパリ五輪でのロシア勢排除を求めてきたゼレンスキー氏は「偽善的な国際五輪組織の支配や、テロ国家の代表を世界のスポーツ界に引き入れようとする試みを一掃するために、誠実なマラソンを始める」と宣言。「自らの目で見て中立性は存在しないということを確かめてもらうために、バッハ氏を(東部の激戦地)バフムトに招待する」と語った。
ウクライナの政府要人では、フトツァイト青年スポーツ相がロシアとベラルーシの選手の出場が許された場合にパリ五輪をボイコットする可能性をフェイスブックで示唆している。(共同)