カナダも「レオパルト2」供与へ ゼレンスキー氏謝意「戦車連合は12カ国に」

ウクライナのゼレンスキー大統領は26日のビデオ声明で、カナダもドイツ製主力戦車「レオパルト2」のウクライナ供与を決定したとし、「(主力戦車の供与を決定した)戦車連合は既に12カ国になった」と謝意を表明した。その上で「テロリスト(ロシア)を無力化するのは武器だけだ」と述べ、今後も供与国の拡大を進める意思を示した。

ロイター通信によると、カナダのアナンド国防相はこれに先立つ同日の記者会見で、4両のレオパルト2をウクライナに供与すると発表していた。

ゼレンスキー氏はこの日に露軍がウクライナ各地に行った大規模ミサイル攻撃にも言及。「ロシアに対抗する武器は、陸上兵器や防空システムだけでなく、政治・経済的な制裁や露軍の戦争犯罪を裁く法廷の設置も含まれる」とし、国際社会に支援の継続を求めた。

ウクライナの軍参謀本部や緊急事態当局によると、露軍は26日、59発のミサイルを発射。ウクライナ軍が47発を撃墜したが、一部が電力インフラなどに着弾し、首都キーウ(キエフ)を含む各地で民間人少なくとも11人が死亡した。

前線の戦況を巡り、両国メディアは26日、東部ドネツク州の小都市ウグレダルに露軍が侵入し、防衛するウクライナ軍との間で戦闘が起きていると報じた。露軍は同州全域の制圧を主目標に設定。全体的に戦況は膠着(こうちゃく)しているが、兵力で勝る露軍が損害を出しつつも攻勢を強めているとの観測が強い。

会員限定記事会員サービス詳細