以前にも紹介したことがあるが、生前の野村克也監督は部下の操縦法を「無視」「称賛」「非難」の3段階に分けていた。まだ芽が出ていない選手は無視、頑張れば殻を破りそうになってくると褒めちぎり、組織の中心を担う存在だと認めると、あえて厳しい言葉を口にしてさらなる奮起を促した
▶野村監督が「あいつは俺の言うことを聞かない」と評していた門田博光さんが亡くなった。頑固一徹の門田さんに江本孟紀さん、江夏豊さんを合わせて「南海の三悪人」とも形容していたが、それは野村監督が3人を非難に値する選手だと位置づけていた証拠である
▶個人的な話で恐縮だが、門田さんと同じ昭和44年のドラフトで南海ホークスに入団した堀井和人さんが営んでいるお店を先日、訪ねたばかり。産経新聞でコラムを執筆していただいた黒田正宏さんとも2月にお会いする約束をしている。2人と同時代に活躍した強打者の逝去。謹んでお悔やみを申し上げたい。