新潟市、初の広域計画断水へ 最強寒波で大量漏水

計画断水実施をマップを使って説明する新潟市水道局幹部=27日午後、同市役所(本田賢一撮影)
計画断水実施をマップを使って説明する新潟市水道局幹部=27日午後、同市役所(本田賢一撮影)

新潟市は27日、市内複数地域で28日深夜から29日朝にかけて計画断水を行うと発表した。今季最強の寒波の影響で、家庭の水道管の凍結、破裂が多発し、大量の漏水が発生。浄水場からの給水が今後、間に合わなくなる可能性があることを受けた措置。広域にまたがる複数の地域で計画断水を行うのは、同市で初の事態という。

市水道局によると、計画断水は、28日午後10時から翌29日午前6時までの8時間、4つの区(西、中央、秋葉、西蒲各区)の136地域で実施。市内の総戸数約37万戸のうち、約2万5600戸が影響を受ける。詳しい対象地域は市ホームページに掲載する。

市水道局には水道に関する相談が利用者から多く寄せられ、寒波に見舞われた24日から27日午後1時までに、水道管凍結に関するものが約1千件、水道管の破裂・漏水に関するものが約700件となっている。

市水道局技術部の帆苅功部長は「浄水場でつくった水をためておく配水池の水量が下がり続けている。このままいけば最悪、3つの浄水場の全域で断水が起きかねないため、計画断水を実施することになった」と説明した。

計画断水を実施する28日には、市民向けに給水拠点を設置する計画だ。

県内では、佐渡市内でも大量の漏水が発生。26日午後10時から最長9時間、計画断水などを行い、約1万3千戸が影響を受けた。27日も一部地域で実施した。

また、上越市では27日、大雪で消雪用の地下水を大量に組み上げたため、地下水の水位が条例で定めた基準を上回って低下。同市はこの日、地盤沈下注意報を発令し、井戸の設置者に節水を呼び掛けた。

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